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外食に便利!『1歳以上向け』ベビーフード活用術

掲載日: 2015年8月5日更新日: 2015年8月5日野々山 幸
離乳食といえば通常『1歳まで』と考える方が多いのでは? ところが、最近では『1歳以上の子ども向け』のベビーフードが増えてきているのです。各社がこぞって1歳以上の子ども向けベビーフードを販売する理由とは?キユーピー株式会社で「すまいるカップ」の開発に携わった師田努さんにお話を伺いました。

1歳以上向けベビーフードが充実してきた理由とは?

キユーピーの「すまいるカップ」、12カ月ごろからと1歳4カ月ごろからを対象としたメニューがある和光堂の「グーグーキッチン」、味覚を育てる時期におすすめの「明治プレミアムベビーフード みかくのはじまり」などなど、1歳以上向けのベビーフードが最近充実してきています。

キユーピーから発売されている「すまいるカップ」シリーズは、12カ月頃からと1歳4カ月頃からの子どもに向けたベビーフード。主食タイプとおかずタイプに分かれており、全22品と充実のラインナップです。この「すまいるカップ」を開発、販売するに至ったきっかけは?

最近のお子さまは、離乳食を始める月齢が遅くなってきていると伺っています。『授乳・離乳の支援ガイド』では、5、6カ月頃からのスタートが目安とされていますが、最近は7、8カ月から始める方もいらっしゃるようで、おのずと離乳食の完了もずれこむことになります。ベビーフードも12カ月以降の市場が伸長傾向にあります。そういった現状を受けて、高月齢向けのベビーフードとして『すまいるカップ』を開発、販売しています。」

また、12カ月以降は、お出かけが増える時期でもあります。『外食先で食べられる1歳過ぎの子どもに合ったベビーフードがほしい』といったお母さん方の声も多いのだそう。

「『すまいるカップ』はお出かけ時の携帯にも便利です。キユーピーのベビーフードというと瓶詰めを挙げられる方が多いのですが、重くて持ち運びにくい、食べたあとに捨てにくいなどのご意見もいただいておりますので、『すまいるカップ』では、軽いカップ容器を使用しています。」

「また、温めずにそのまま食べてもおいしく召し上がれるように工夫していますので、お腹がすいてお子さまがグズったときにもすぐに食べさせることができます。開封前は常温保存が可能で衛生面でも安心なので、帰省や海外旅行など、夏休みのお出かけに『すまいるカップ』はおすすめです。」

具材の大きさ、味付け…。『1歳以上』向けの工夫が満載

では、低月齢向けと、1歳以上の子ども向けのベビーフードはどんなところが異なるのでしょうか?

「まず、具材の大きさを変えています。離乳食のスタート時はペースト状で、徐々に大人の食事に近づけていきます。1歳を過ぎるとしっかり食べられるようになってくるので、食べごたえのある大きさで、噛む練習にもなるように仕立てています。日本ベビーフード協会の基準である約0.5%以下、という塩分量を守りつつ、素材のおいしさを生かしながら味付けも大人の食事に近づけていきます。量は120gで1歳頃のお子さまの食べきりサイズ。お出かけの際に、お腹がしっかり満たされて、残さずに済む、という基準でこの120gを採用しています。」

「また、使用素材も増えていきます。低月齢ではお米や野菜などの素材そのものだったのが、高月齢向けでは、赤身の魚や牛肉、豚肉などを使ったメニューもあります。」

栄養面はもちろん、細部までしっかり考えて作られている、1歳以上向けのベビーフード。お出かけの際はもちろん、手作りをするのが大変な、働くママの日常の食事に取り入れてもいいかもしれません。

幼児食への移行の過程で、『補食』としてうまく活用を

1歳を過ぎた頃からは食べられる食材も増え、徐々に幼児食への移行を進めなければいけない時期でもあります。ベビーフードをうまく活用しつつ、幼児食へ移行するポイントとは? フードコーディネーターの平岡淳子さんに聞きました。

「離乳食から幼児食への移行は、思い切っていろいろな食材にチャレンジしていくことで進んでいきます。卵やお肉、青魚などは、アレルギーの問題などもあり、最初は『大丈夫かな?』と心配になりますよね。そんな食材も、何かあれば病院に駆け込める平日の日中などの時間帯を選んで、少しずつ試してみましょう。」

「その際に、自分では調理しにくい食材を、ベビーフードで取り入れるのがおすすめです。レバーを使ったメニューや、ひじき入りのごはんなど、用意するのは手間がかかるけれど、栄養があるから取らせたい食材は、私自身、娘の食事に活用していました。」

「また、お出かけの際に、おやつ代わりにベビーフードを食べさせるのもいいですね。お出かけの時は、どうしても摂取カロリーが高くなりがちです。ビスケットなどのお菓子ではなく、少しでも糖分や塩分が抑えられてきちんとエネルギーになる、野菜煮込みうどんなどのベビーフードをおやつの時間に食べさせてもいいと思います。このようにうまく『補食』としてベビーフードを使うことで、子どもの食事の幅が広がるはずです。」

子どもの食事をすべて手作りしなくては、と思うと少し負担になりますが、ベビーフードを上手に活用することで、より手軽に、より栄養満点に。ぜひ真似したいアイデアです!

お話を聞いたのは…

  • キユーピー株式会社 家庭用本部 師田努さん

    キユーピー株式会社家庭用本部でベビーフードチームのリーダーを務め、数々のベビーフードの商品企画、開発、PRまでを行う。

  • キユーピーベビーフード・幼児食サイト
  • キユーピー株式会社
  • 平岡淳子さん

    フードコーディネーター。雑誌、書籍、Webサイトなどでレシピの提案、調理、スタイリングをおこなっている。また、毎月主宰しているお料理教室「平岡淳子毎日のおかず教室」が人気。日本ならではの四季を感じながら、旬の食材をふんだんに使った「作りやすいおうちごはん」にこだわって、ジャンルにこだわらない簡単で美味しいレシピを提案し続けている。著書に『決定版!「朝つめるだけ」で簡単!作りおきのラクうま弁当350』がある。

  • 公式ホームページ

ライター紹介

野々山 幸

1979年生まれ。ライター。芸能インタビューから美容・健康、恋愛、結婚、育児に至るまで、“女性が興味のあること”をテーマに書き続けて早15年。2歳の女の子と0歳の男の子の母でもあり、毎朝5時起床で目まぐるしい日々を送る。今最も知りたいことは、「帰宅して15分で作れる子どもごはんのレシピ」。

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