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クオリティの高さに驚き! 「いこレポ」キャラクター誕生秘話

掲載日: 2019年1月25日更新日: 2019年1月25日西條一法

「いこーよ」の姉妹サイト「いこレポ」のイメージキャラクターを務める「カズくん」をご存知でしょうか。公式Twitterで、ゆる〜い感じで投稿していますが、なんと腹話術人形になって登場しました! 

アクトインディのブログにも登場!

それが想像以上のクオリティで、周囲を驚かせています。そこで今回は、カズくん人形の生みの親にお話を伺いました。

なぜカズくんが腹話術人形になったの?

カズくん

「いこレポ」では、親子におすすめのおでかけ記事を日夜配信しています。サイトのイメージキャラクターは、おでかけ先に悩むママパパの強い味方となる「おでかけコンシェルジュ」のカズくんです。公式Twitterでも登場し、おすすめの記事を投稿したりしています。

Twitterでは「パインアメの日」にコラボ画像も作成。フットワークの軽さもあります

昨年6月ごろに、一部の編集部員から「実際にカズくんを作って、SNSや記事紹介に役立てたい」という意見が出ました。実際に制作を検討すると、コスト面などなかなかハードルが高く、一度は断念することに…。

ところが、その話をたまたま聞いた社内スタッフの一人が、趣味で仮装コスチュームを手づくりしている友人のNONさんに話をしたところ、「実際に作ってみたい」と制作を快諾! 

そして完成したのが…コレ!

大人用のイスにも座れるサイズです

想像以上のクオリティを備えた腹話術人形でした。予想よりもやや大きいですが、取材先やイベントに持って行くと、かなりウケそうです。よく見ると、カズくんが着ている服や持っている手帳、靴まですべて手づくり! 

こんなすごいものを快く制作したくれたNONさんを気になり、いろいろ聞いてみました。

カズくんを作ろうと思った理由は?

早速ですが、この度は素晴らしいカズくん人形をありがとうございます。弊社のスタッフ・Kさんから制作の依頼を受けたときは、どのような印象でしょうか?

「もともとこういった制作は仕事でやっていないんです。だから、誰かに作ってあげるときは金額とかは関係なくて、自分の中で『作りたい』と思うか、もしくは『この人に作ってあげたい』と思うかですね」。

「Kさんとは趣味の盆踊りで親交があって、この人の頼みなら制作を考えてみようかなあと。それでカズくんのイラストを初めて見たときに『これはパペットよりも腹話術人形がピッタリだなー』と思って、自分の頭の中でできあがりを想像してみたら『作ってみたい』という気持ちになったんです。それが引き受けた主な理由です。腹話術人形は今まで作ったことがなかったので、単純に興味があったというのもあります」

これにより当初パペット人形を予定していましたが、腹話術人形で制作していただくことになりました。それにしても、このクオリティを実際にどうやって作ったのか。制作の様子を振り返ってもらいました。

写真で解説! カズくんができるまで!

まずは平面図にカズくんのイラストを描きます(平面図は美大卒の奥様によるもの)。イラストを発泡スチロールに写すために、線の部分に穴を空けています。
発泡スチロールに写したイラストを削って形に。
発泡スチロールは5cmの厚みがあるので、同じ形のものを継ぎ足していきながら頭を作成します。
立体的な頭が完成。
よくある腹話術人形は「受け口」になりがちです。そうならないように、口の部分の調整には時間をかけたそうです。
さらに、髪の毛と肌で違う色を塗るために、頭と顔を頭と顔を切り離しました。口を動かす仕掛けのために、口も別々に。内側に粘土を盛って蓋ができるようにしています。

写真を見ていくとわかると思いますが、驚くべきは二次元のイラストを三次元のものとして把握する能力です。本人は「とくに考えてやってない」そうですが、普通の人にはとてもできない芸当。幼少期からのモノづくりの経験と天性の才能といえますね。

「作っていくうちに愛着が沸いて、自分の子どものように」

カズくんを作る上で、一番苦労した点はどこでしょうか。

「一番苦労したのは、口を動かすギミックですね。実際の腹話術人形の中身を知らないので、完全にオリジナルです。口が動くレバーのところも最初は自転車のブレーキを参考にしたけど、うまく行かなくて…。結局、おもちゃ屋さんでマジックハンドを見たのをヒントに、今回だけは設計図を描いて作りました。パーツもほとんどが手作りで、スムーズに動くようになったときはうれしかったですね」

口が動く仕組みや持つ部分は完全に自作。手になじみやすいように木を削って指をひっかけるパーツも取り付けてあります。

口のほかに、こだわりのポイントなどはあるのでしょうか。

作っていくうちに情が移って、自分の子どもみたいにかわいくなっちゃって(笑)。ワイシャツもジャケットの下にあるからホントはノースリーブでいいんだけど、半そでで作ったり、靴も皮を使って手づくりしました。パンツも履かせています(笑)。イベントなどに持っていったら『子どもたちに脱がされることがあるかも⁉』と想像したら、そのときに『履いていない』とかわいそうかなと思って。今は、いなくなった寂しさから、別の腹話術人形を制作しています(笑)」

体だけでなく服や靴も含めてすべて手作り。

最後にカズくんの生みの親としてコメントはありますか?

「無事に渡すことができてホッとしたのと寂しいのと両方あります。これからどんどんTwitterなどに登場してくれるのを楽しみにしています」

カズくんは人形ですが、話を聞くと愛情たっぷり受けて誕生したのがわかりますね。本当にすばらしいものをありがとうございます!

いこレポ公式Twitter

制作者紹介

NONさん(Twitter ID:@Craftsman_Nobu)

 実家が裕福ではなく、双子だったこともあっておもちゃがなかなか買ってもらえず、小さい頃からどんなものでも自作するように。20代のころに双子の兄のお父さん会の出し物で使うウルトラマンのスーツを作成したことがきっかけで、仮装コスチュームの制作を始める。雑誌「Lightning」の「稲妻フェスティバルなりきりグランプリ」で2年連続グランプリ(2012年、2013年)を獲得。カワサキハロウィンでは、グランプリ(2002年)、キャラクター賞(2008年)、特殊メイキャップ賞(2013年)を受賞している。

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ライター紹介

西條一法

39歳のときに子どもが生まれて育児の楽しさを知り、40歳にして某ゲーム雑誌から「いこーよ」編集部に電撃移籍した。「きかんしゃトーマス」で感動して泣く41歳。最近のマイブームは、子どもに絵本を読むことと、体力が続く限り一緒に遊ぶこと。お風呂と寝かしつけも担当しているが、最近は息子より先に自分が寝てしまう。

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